製造する日本酒の中で86%が純米吟醸酒、純米酒、本醸造酒の酔鯨では、高度に精米された原料米を活かして優れた酒造りを行う、熟練の職人技が求められます。その年ごとの気温や湿度の変化、原料である米の生育具合の変化に左右される酒造り。酒造りの中でもっとも大切なことは、全ての工程で徹底した温度管理を行うことであり、機械化が進んだ酒造りの工程の中にあっても、長年培われた勘と、職人ならではの磨き上げられた技術が必要になってきます。酔鯨では広島県豊田郡安芸津町出身、安芸津杜氏集団のひとり、土居教治氏を招き、充実した設備による少量仕込みを貫き通しています。低温でゆっくりと醪を発酵させる過程、醪の温度が、最高温度に達するまでの品温経過が、酔鯨の酒質を特徴づけています。酔鯨では一流の杜氏や蔵人の技を活かすために最新の工場設備のもと、徹底した品質管理を行っています。特に酒造蔵から約2km離れたところにある貯蔵庫では、出来上がった日本酒を一升瓶に詰めたのち種類ごとにマイナス5度、0度、15度、20度と4段階に分け、品質にあった室温で管理。「蔵人が一生懸命造った酒をいかにそのまま素直に市場に出すか」という送り手の信念があります。
 酒豪の多い高知の酒は、一般に淡麗辛口で、その飲み口は全国的に見ても際立った特徴となっています。これは山海の恵み多き土地柄、たくさんのおいしい料理を食べ、おいしい酒をたくさん飲む風習があることに由来します。甘口の酒では料理の味は引き立たず、酒の味も殺してしまいかねないからです。そんなこだわりを持った土佐の愛飲家に満足してもらい、愛される酒こそ酔鯨の目指す酒造りなのです。

土佐ならではの酒席遊びの一つ。おかめ、ひょっとこ、天狗の形をした杯と、それぞれの杯を6面に図柄で描いた独楽がセットになっています。独楽を回して軸が向いた方向の人が、表に出た図柄の杯で酒を飲みます。飲み終えたらまた独楽を回し、次に飲む人と杯を決めます。

九谷焼の大皿に刺身、焼き物、練り物、煮物などあらゆる料理を盛り込み、土佐の宴席でまず欠かせないのがこの皿鉢料理。これ一つあれば他に酒の肴を用意する必要もなく、女性も酒席に加わりやすいからでしょうか、土佐には男性顔負けの酒豪の女性が多いようです。