お酒造りには寒冷な土地が適しているとされます。酵母や麹菌など微生物の働きを利用する酒造りではその働きをコントロールする為、温度の管理が重要となるからです。温度の管理は上げることより、下げることの方が難しく、そこで、冷却がしやすい寒冷な土地が酒造りには適しているとされたのです。また、気温が低いことはお酒造りに不要な雑菌の繁殖を防ぐという意味でも効果的です。
酔鯨の蔵がある高知県(特に沿岸部)は冬季の仕込み期間中でも気温が高く、酒造りには困難が伴います。現在では冷房設備が発達し、気温による影響は少なくなりましたが、酒造りにとっては厳しい環境であることに変わりはありません。
そこで酔鯨では、全ての造りにおいて「適切なサイズでの仕込み」「しっかり造った麹による健全な醗酵」の2点を心がけています。少量仕込みとすることで、きめ細かな温度管理が可能となり、醗酵に適した良好な環境を維持することが出来ます。また麹をしっかり造ることで、醗酵が順調に進み、雑菌の増加を抑え、健全な醗酵が実現します。
気温が高い土地でお酒造りをすることは困難を伴いますが、だからこそ特色のあるお酒造りも可能となりました。麹をしっかり造り、迅速な醗酵をすることで適度な酸味が生まれ、キレの良いお酒に仕上がります。これは酔鯨を特徴付ける大きな一つとなっております。
年間を通して気温が高い高知県では、造りはもちろん、貯蔵においても温度管理が重要です。そこで酔鯨では、タンク貯蔵、氷温タンク貯蔵、冷蔵庫貯蔵を組み合わせ、各商品に適した貯蔵管理を行なっています。例えば、「純米吟醸 吟麗 生酒」については氷温タンクで貯蔵し、年間を通して安定した品質を確保しています。
また、大吟醸酒、吟醸酒については瓶詰め後、自社の大型冷蔵倉庫内で保管しています。